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みさき眼科クリニック@代々木上原

はやり目注意

アデノウイルスによるうつりやすい結膜炎「はやり目」(正式名称:流行性角結膜炎)がはやっているようです。ウイルスの生き残る力がとても強いため、家族全員が感染してしまうこともよくあります。


お子さんが小児科にかかった際に保護者の方が結膜炎の診察も受けていることがあるようです。この結膜炎は特効薬がないため、眼科以外での治療はできるとも言えますが、炎症が強いと角膜(黒目)部分に混濁が起きたり、偽膜と呼ばれる膜状のものが結膜に出ることがあります。こうなるとステロイド点眼が必要となり、眼科受診が必要です。

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角膜の濁りはリンパ球が集まってきている状態です。写真では帯状に光が当たっているところに濁りがまだらに見えていますが、まぶしい、見えにくい、という症状が出てしまいます。


結膜炎はアレルギーなのか、うつりやすいウイルス性なのか、診断に悩むことも多いのですが、見えにくいなどの症状が出る場合には眼科できっちり治療する必要がありますので受診してください。


Byみさき眼科クリニック@代々木上原

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大学まで行くと近視になりやすい

近視進行の原因はいろいろ報告されています。遺伝的なものは確定と言ってよい要素ですが、屋外ですごす時間が長いほど近視になりにくい、という報告はあっても、近くを見る作業時間とは必ずしも関係ないようです。


イギリスからの報告ですが、義務教育12年間だけの人と、大学卒業まで17年間教育を受けた人を比べた場合、大学まで行った人のほうが近視は-1.0D進んでいたそうです。(Mountjoy E, et al. BMJ 2018; 361: k2022


学校に通うと近視が進んでしまう、ということになるとちょっと困った話になりますが、近視に関する今後の報告を待ちたいところです。


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バクテリオファージ

今現在の眼科診療には関係ない話ですが、近い将来の感染症治療としての講演を聞いて大変面白かったので書いておきます。


バクテリオファージとは細菌を食べるウイルスです。自分のDNAを菌に注入し増殖して菌を溶かして殺します。抗生剤が効かない耐性菌にも効果があり、菌特異性のため常在菌には影響しません。ヒトや動物の細胞には影響がないため、現在アメリカでは食品の殺菌にすでに広く使われているそうです。


眼科領域では角膜感染症に点眼として使える可能性があります。


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就寝時開瞼

「朝起きたらなんだか眼がゴロゴロする、眼科に来るまでに大分楽になってきたけれど」

という訴えを聞くと、寝ている間に眼を開けていたのだろう、と予測がつきます。

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蛍光色素で涙を染めてみると、写真のように角膜の下側に傷、あるいは染色液をはじくような部分があることで診断がつきます。(もう一枚の写真はまったく症状のない眼で、色素は均一にひろがっています。)

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しょっちゅう起きて困るようであれば、ヒアルロン酸の点眼を使ってもらったり、寝る前に軟膏を入れたりします。


この季節エアコンをつけたまま寝ると乾燥してしまい、このような症状が出て受診する方がいらっしゃいます。


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網膜静脈閉塞症(BRVO)

網膜静脈閉塞症はそれほど珍しい病気ではなく、外来でたまたま写真のような放射状の出血を見つけることもよくあります。

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出血自体で視力低下が起きるのではなく、静脈閉塞後に虚血となり、VEGFVascular Endothelial Growth Factor、血管内皮増殖因子)と呼ばれるものが増えることにより視力に大事な黄斑部に浮腫が起きることで視力低下が続くことになります(図参照)。

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以前はレーザーくらいしか治療法がなく、レーザーを打つことで相対的な虚血状態を減らすとされていましたが、最近は抗VEGF抗体を眼球内に打つ治療が主体となっています。

再発の目安は自覚的に視力が落ちること、OCT(眼底三次元画像解析)で黄斑浮腫が認められること(図)、です。

2割が一回の注射で治りますが、8割が再発し、その半数が一年で治療が終了、残りは再発する治療抵抗例となります。再発時にも同様の注射を行い、一年間の平均注射回数は4回くらいです。

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手術を行っていない開業医でこの注射を行う眼科は少ないと思いますが、再発チェックはOCTの器機があれば可能です。


なお、この出血を見た場合高血圧や動脈硬化によることが多いので、内科受診をおすすめしています。


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