みさき眼科クリニック@代々木上原

硝子体注射による合併症

眼球内には硝子体(しょうしたい)と呼ばれるゼリー状のものがつまっています。治療のために眼球内に注射をするのは硝子体注射と呼ばれ、最近はいろいろな薬剤が硝子体注射で治療効果を上げています。手術をしていない当院でも注射後の患者さんを診察する機会は増えてきました。感染症に抗生剤を注射することは昔から行われていましたが、最近増えたのは糖尿病網膜症や網膜分枝閉塞症のほか新生血管の出る疾患に抗血管内皮増殖因子(VEGF)抗体を注射する治療、そして黄斑浮腫にステロイド剤のトリアムシノロンを注射する治療法です。

硝子体注射の合併症は、眼圧上昇、白内障、硝子体出血、網膜剥離、眼内炎などがあります。

感染性眼内炎は細菌が注射により目に入り込むことにより起こります。抗VEGF抗体注射では0.01-0.16%、トリアムシノロン注射では0.09-0.87%の割合で起こると報告があり、予防のためには注射前の眼表面の消毒、術者のマスク着用が推奨されています。非感染性眼内炎は、製剤に含まれる乳化剤や保存剤が原因ではと言われている炎症であり、ほとんどが注射翌日に発症し、痛みは少なく、ステロイド点眼によく反応します。

加齢黄斑変性に抗VEGF抗体を硝子体注射行ったあと、網膜の地図状萎縮が起きることがあり、中心に及ぶと視力低下となる報告もあります。

感染性眼内炎に対してアミノグリコシド系薬剤の硝子体注射後に網膜血管閉塞を起こした報告があり、動物実験でも高濃度の抗生剤の硝子体注射で網膜障害が起きることが確認されています。

治療のために行う硝子体注射ですが、今後症例数も増えていくと思われ、合併症の可能性も考えての外来診療が必要ですね。

Byみさき眼科クリニック@代々木上原

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