みさき眼科クリニック@代々木上原

アレルギーと目の表面の傷

花粉症はアレルギーの即時型です。肥満細胞から出るヒスタミンがかゆみ、充血などの様々な症状を起こします。「抗ヒスタミン」の薬、というのは良く知られていますね。

一方、春季カタルという重症アレルギーは、結膜に石垣状の乳頭ができ角膜にも傷ができる病気です。遅発型のアレルギーであり、好酸球やT細胞が関わっています。角膜の傷は巨大な乳頭がこすることだけでなく、好酸球からでるタンパク質、そして肥満細胞から出るプロテアーゼが原因とわかっています。角膜に傷ができ上皮がなくなると、炎症を起こすサイトカインが入り込みやすく、そのサイトカインの刺激により角膜実質細胞からもまたサイトカインが出て、T細胞、好酸球、肥満細胞を呼び寄せる、という悪循環になります。

春季カタルは子どもに多い病気で、目の成長期に角膜に傷ができると視力が出にくくなり、視力が成長せず弱視になる可能性があるため、きっちりと治療する必要があります。数年前より免疫抑制剤の点眼、パピロックミニ、タリムスが処方できるようになり効果をあげています。

花粉症などの通常のアレルギー性結膜炎では角膜に傷ができないと言われていますが、日常外来で結構見かけます。他院で「ドライアイ」「原因不明の傷」と言われていた人が実はアレルギーだった、ということはよくあります。かゆみがないのでご本人もアレルギーとは思っていないのですが、ヒアルロン酸点眼で治らなかった傷が抗アレルギー薬の点眼ですぐ消えた、ということを経験しています。通常のアレルギー性結膜炎であっても好酸球や肥満細胞は目の表面にいるので、角膜に傷ができても不思議ではないのでしょう。

Byみさき眼科クリニック@代々木上原

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