みさき眼科クリニック@代々木上原

上下斜視

斜視とは眼の位置がずれる状態で、原因はいろいろです。外側にはずれる外斜視、内側による内斜視のほか、上下にずれる上下斜視もあります。ダブって見える(複視)、それが上下にずれている場合には、上下斜視を考えますが、以下の3つが主な原因です。

1 滑車神経麻痺
 下を向くと上下・回旋複視が起きるため「階段がこわい」「センターラインがクロスする」「上下のズレもあるが斜めに傾いている」と表現されます。生まれつきの場合もありますが、白内障の手術後や、頭のケガ(意識を失うようなケガ)が原因のこともあります。眼の位置を補正してダブりをなくす目的で頭を少し傾けていることが特徴でもあります。診察時に頭を左右に傾けてもらうと、正常であれば目の位置はそのままですが、滑車神経麻痺があると麻痺があるほうの目が上転してしまいます。
 片方の目に麻痺が起きた場合には見つけやすいのですが、時に両眼に起きることがあり、その場合には目の動きも正常と判断され、斜視のときに行うHESS検査でもほぼ正常となることが多く、時に詐病(病気のふりをしていること)と思われていることもあるそうです。マドックスというレンズを使った検査や、眼底写真を撮ることで診断がつきます。
 自然に治ることもあるため、ケガが原因のときには三ヶ月ほど様子を見て治らなければ斜視の手術を行いますが、白内障手術後の場合には、手術前より神経麻痺があり白内障手術でよく見えるようになったことで複視がはっきりしたという可能性も大きいため、早めの手術が望ましいとされています。

2 甲状腺眼症
 甲状腺疾患に伴う眼の症状はいろいろありますが、ダブって見えることで発見されることもあります。甲状腺疾患は女性に多く、朝に調子が悪く夕方になると改善する複視、という症状が見られます。下を向くと通常は上まぶたも下がるのですが、甲状腺眼症の場合には上まぶたがついていかない、Lid lag、Graefe徴候という症状で甲状腺疾患を疑うきっかけになることがあります。

3 筋無力症
 甲状腺疾患と異なり、夕方に悪化する複視で発見されることがあります。眼球運動は一見正常で複視の原因がはっきりしないように見えることもあります。上まぶたが下がってくる症状もありますが、額の筋肉でまぶたを上げようとして眼瞼下垂がないように見えても左右の眉の位置が異なることで下垂と判断されることがあります。

いずれの疾患も開業医で最終診断はつかず、病院で採血や画像診断などを行って診断をつけることになります。

Byみさき眼科クリニック@代々木上原

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