みさき眼科クリニック@代々木上原

患者さんの訴えを信じよう

研修医の教育をするときに「患者さんが症状を訴えるときには、何かがあるはず。『気のせい』とすませてしまってはいけない。」と教えます。もちろん、症状があっても心配ないものであったり、老化現象でしょうがないこともありますし、精神的な病気から来ていることもあります。しかし、訴えがあるなら病気がないか疑う必要はあります。
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写真は角膜ヘルペスの再発で受診した方です。典型的な樹枝状潰瘍が黄色く染まって見えています。内科に入院しているときに「目がゴロゴロする」と主治医に伝えたそうですが、「気のせいですよ。」と言われ、退院してその足で当院にいらっしゃいました。角膜ヘルペスは自然に治ることもありますが、やはり症状が続いているのであれば治療が必要です。眼科医以外が診断するのは難しいとは思いますが、患者さんががっかりしたのは取り合ってもらえなかったことのようでした。
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この眼底写真は視神経線維欠損(矢印と矢印の間の放射状に暗くなっている部分)があり、視野検査で緑内障と診断のついた方です。「見えないところがある」という訴えで数軒眼科を受診されたそうですが、視野検査で異常がないと言われたものの、不安で当院に相談にいらっしゃいました。眼底写真では視神経乳頭が小さいため陥凹ははっきりわかりませんが、視神経線維欠損があるのと、OCT(眼底三次元画像解析)でも変化があります。
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視野検査の30-2というプログラムでは正常で、10-2という中心部分を細かくチェックするプログラムで緑内障変化の暗点が検出されました。最近はOCT器機の普及によりかなり早期に緑内障の診断がつきますが、視野検査を10-2まで行わないと確定診断がつかないことも多くなってきています。「なんとなく見えない」「視力が出にくいことがある」という訴えがある場合に、10-2プログラムが必要なことがあります。

どちらの方も当院が後から診察したためにはっきりと症状が出て診断がついたとも言えますが、患者さんがなんらかの症状を訴えるときには真摯に耳を傾けなくてはいけないと思う患者さんたちでした。

Byみさき眼科クリニック@代々木上原

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